誤って削除したファイルを復元する(EaseUS Data Recovery Wizard使用)
ファイル整理中、不要だと思って削除したファイルが実は必要なものであったり、操作ミスでファイルを削除、あるいはパーティションを誤ってフォーマットしてしまうなどの問題が起きることがあります。そこで今回は、EaseUS Data Recovery Wizardを使って削除してしまったファイルを復元する方法をメモしておきます。
EaseUS Data Recovery Wizard Freeのセットアップ
ソフトのダウンロード
まずは今回使用するソフトをダウンロードします。以下のリンクよりソフトをダウンロードしてください。
無料データ復元ソフト – EaseUS Data Recovery Wizard Free |EaseUS公式サイト
記事執筆時点では、ページ上部の「無料ダウンロード」からダウンロードできました。
注意:復旧したいファイルのあるドライブとは別のドライブにダウンロードすることをお勧めします(削除したファイルを上書きする恐れがあるため)
ソフトウェアのインストール
続いてダウンロードしたファイル「drw_free.exe」を実行します。
基本的には画面の指示に従えばインストールできますが、「インストール先の指定」の画面では必ず復元したいファイルのあるドライブ以外を選択してください。(削除したファイルを上書きする恐れがあるため)
ファイルの復元方法(概要)
インストールが完了すると、スクリーンショットのような画面が表示されます。
このスクリーンショットのように、Free版(無料版)では1GBまでファイルを復元することができます。それ以上のファイルを復元したい場合は、Professional版などを使用します。
「次へ」を選択し、どの場所をスキャンするか選択して「スキャン」を押すとスキャンが始まります。
基本手順は以上です。次の章でファイルの復元例を示します。
具体的なファイルの復元手順
ここからは、実際にファイルを復元する手順を示します。この章ではサンプルファイルをUSBメモリに保存後、削除する形でテストを行っています。
USBメモリ直下に保存した画像ファイルの復元
スクリーンショットのように、保存した画像ファイル5つを削除したことを模擬しました。
EaseUS Data Recovery Wizardを起動し、今回は削除済みファイルが画像であるとわかっているため、「画像」のみにチェックを入れました。
「次へ」を選択し、ファイルの場所を指定します。今回はFドライブのUSBメモリが対象なので、Fドライブを選択しました。
「スキャン」を押すとスキャンが始まります。
スキャンが完了すると、復元可能なファイルの一覧が表示されるので、必要なものにチェックを入れます。万が一見つからなければ「ディープスキャン」を選択することもできます。
「リカバリー」を押すと、どこに保存するか確認するダイアログが表示されるので、復元場所を選択します。
「保存」を押すと保存が始まります。完了すると自動的にエクスプローラで保存先のフォルダが開きます。このフォルダ内にファイルが復元されるので、中身を確認します。
以上で復元は完了です。
この復元テストでは、ファイル名が元のものと変わっていましたが、画像自体は正常に表示することができました。
複数のファイル(フォルダ含む)を保存したUSBメモリをクイックフォーマットした場合の復元
次に、Word,Excel,画像,音楽データを保存したUSBメモリを誤ってクイックフォーマットした場合を模擬しました。
ファイルが保存されたファイルをクイックフォーマットした後、再びEaseUS Data Recovery Wizardを起動し、今回はすべてのファイルが対象なので、すべてのファイルにチェックが入った状態にします。
「次へ」を選択し、ファイルの場所を指定します。今回も同様にFドライブを選択しました。
「スキャン」を押すとスキャンが始まります。
ここで、前回とは異なり、自動的にディープスキャンに切り替わりました。これはおそらく単に削除したのではなく、クイックフォーマットしたためであると考えられます。
(ディープ)スキャン後、復元可能なファイルの一覧が表示されるので、必要なものにチェックを入れます。
「リカバリー」を押すと、どこに保存するか確認するダイアログが表示されるので、復元場所を選択します。
「保存」を押すと保存が始まります。完了すると自動的にエクスプローラで保存先のフォルダが開きます。このフォルダ内にファイルが復元されるので、中身を確認します。
以上で復元は完了です。
この復元テストでは、ファイル名が変わっていること、フォルダ構造がうまく再現されないことなどがありましたが、ファイル自体は正常に表示することができました。
Professional版で大きなファイルを復元する
最後に、Professional版を使用して、1GBを超えるファイルの復元をテストしてみました。詳細はこちらです。
今回はテストの為、Ubuntu 15.10のISOイメージを用いました。ファイルサイズは約1.2GBです。
これまでと同様に、ファイルの種類を選択後、「次へ」で場所を指定し、「スキャン」を押します。
スキャンが終了すると、復元可能なファイルが表示されるので、必要なファイルにチェックを入れて「リカバリー」を選択します。
ファイルサイズが大きいので、復元が完了するまで少し待ちます。
復元後のファイルを確認すると、正常に復元されていました。
まとめ
今回のテストでは、クイックフォーマットまでであればファイルを復元できました。(クイックフォーマットの場合はディープスキャンを実施)
また、ファイルについても、ファイル名の違いや、クイックフォーマットの際にフォルダの構造までは復元できない等があったものの、ファイル自体は正常に開くことができました。
1GBを超えるファイルであっても、今回のテスト環境では正常にファイルを復元することができました。
復元作業自体も、ファイルの種類の選択(必要に応じて実施)、ファイルの場所の選択、どのファイルを復元するかの選択と、復元したファイルをどこに保存するかの選択のみで完了します。